2026年6月06日
近年、メディカルダイエットへの関心の高まりとともに、体重減少効果が期待できる「マンジャロ(一般名:チルゼパチド)」が注目されています。
その一方で、2026年5月にはSNS上でマンジャロを無許可で販売していたとして書類送検された事例が報じられました。これをきっかけに、「SNSで購入したマンジャロは大丈夫なのか」「知人から譲ってもらったものを使っても問題ないのか」と不安を感じている方もいるかもしれません。
マンジャロは医師の診察のもとで適切に使用すれば有効な治療薬ですが、個人売買や譲渡には大きなリスクがあります。今回は、SNS転売や個人売買がなぜ危険なのかをわかりやすく解説します。
なぜSNSで購入したマンジャロが危険なのか
マンジャロは処方箋医薬品であり、医師の診察なしに入手・使用することは法律で認められていません。SNSや個人売買で流通している製品には、品質・安全性の両面で複数のリスクが存在します。
▍マンジャロの個人売買は違法になるのか
マンジャロは薬機法上の「処方箋医薬品」に該当します。処方箋医薬品は、医師の診察・処方に基づいて使用されることが前提であり、無許可で販売したり第三者へ譲渡したりすることは薬機法上の問題となる可能性があります。 実際に2026年5月には、SNS上でマンジャロを無許可販売していたとして書類送検された事例が報じられました。 「余った薬を知人に譲る」「実費だけ受け取って分ける」といった行為であっても、法的な問題が生じる可能性があります。 また、自己使用目的での個人輸入は一定の範囲で認められていますが、輸入した医薬品を他人へ販売・譲渡することは認められていません。さらに、個人輸入品は品質や保管状況を確認できない場合もあり、医師の管理なしに使用することには健康上のリスクがあります。
偽物や品質不明の製品である可能性がある
SNSやフリマサイトなどで販売されているマンジャロは、正規の流通経路を経ていないため品質を保証できません。実際に海外ではGLP-1受容体作動薬の偽造品が問題となっており、有効成分が入っていない・成分量が異なる・不純物が混入しているなどの事例も報告されています。見た目だけで本物かどうかを判断することは困難です。
適切な温度管理がされていない可能性がある
マンジャロは冷蔵保存が必要な注射製剤です。個人売買では、本当に冷蔵保存されていたのか・配送中の温度管理は適切だったのか・使用期限は守られているのかを確認することができません。温度管理が不適切であれば薬の品質が低下している可能性があり、期待した効果が得られないだけでなく、予期しない健康被害につながるリスクもあります。

副作用が現れても相談先がない
マンジャロでは吐き気・嘔吐・下痢・便秘・腹痛などの消化器症状が比較的多く報告されています。また、まれではありますが急性膵炎・胆のう炎・重度の脱水などが現れることがあるため注意が必要です。医療機関で処方を受けていれば、このような症状が現れた際に相談や治療を受けることができますが、個人売買ではそのようなフォローがありません。
正規処方と個人売買の違い
医療機関での正規処方と、SNS転売・個人売買の違いを項目別にまとめました。安全にマンジャロを使用するためには、医師による管理が不可欠です。

| SNS転売・譲渡 | 医療機関での正規処方 | |
|---|---|---|
| 品質保証 | なし | あり |
| 温度管理 | 不明 | 適切に管理 |
| 用量調整 | 自己判断 | 医師が管理 |
| 副作用対応 | 自己対応 | 医師がフォロー |
| 持病・内服薬の確認 | なし | あり |
| 安全性 | 不明 | 医学的管理下 |
特にマンジャロは2.5mgから開始し、体調や効果を確認しながら段階的に増量する薬です。自己判断での使用はおすすめできません。
このような方は医療機関へ相談してください
現在マンジャロを使用中の方、または使用を検討している方で、以下に当てはまるものがあれば一度医療機関を受診することをおすすめします。
- ☑ SNSで購入したマンジャロを使用している
- ☑ 知人から譲り受けたマンジャロを使用している
- ☑ 個人輸入したマンジャロを使用している
- ☑ 吐き気や下痢などの副作用が気になる
- ☑ 医師の診察なしで使用している
1つでも当てはまる場合は、一度医療機関へ相談することをおすすめします。

当院のメディカルダイエット外来について
豊島区、池袋・大塚・巣鴨エリアでマンジャロの正規処方をご希望の方は、JR大塚駅南口から徒歩1分のおなかとおしりのクリニック東京大塚をご利用ください。
おなかとおしりのクリニック東京大塚では、医師による診察を行ったうえでマンジャロを用いたメディカルダイエット外来を行っています。治療開始前には体格や既往歴、内服薬などを確認し、適応があるかを判断します。
またマンジャロで比較的多くみられる吐き気・腹痛・下痢・便秘といった消化器症状についても、消化器専門医として対応しています。急性膵炎などの重篤な副作用を早期に発見するため、当院では定期的な採血によるフォローアップを行っています。
このような方はお気軽にご相談ください
・SNSで購入していたが正規処方へ切り替えたい
・安全にメディカルダイエットを始めたい
よくある質問
マンジャロの個人売買・正規処方についてよくいただく質問をまとめました。
まとめ
この記事のポイントを整理します。
マンジャロのSNS転売や個人売買には、偽物の可能性・品質管理の問題・副作用時の対応不足といったさまざまなリスクがあります。
体重減少効果だけに注目するのではなく、安全性にも目を向けることが大切です。マンジャロの使用を検討している方は、必ず医療機関で診察を受け、医師の管理のもとで治療を行いましょう。

記事監修:豊島区 おなかとおしりのクリニック 東京大塚
院長 端山 軍(MD, PhD Tamuro Hayama)
資格:日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本大腸肛門病学会専門医・指導医・評議員
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
がん治療認定医
消化器がん治療認定医
帝京大学医学部外科学講座非常勤講師
元帝京大学医学部外科学講座准教授
医学博士 など
院長プロフィール