2025年10月14日

毎年流行するインフルエンザを予防するには、早めのワクチン接種が効果的です。しかし「注射が苦手で受けるのが怖い」とためらってしまう方も少なくありません。そこで新たな選択肢として注目されているのが、鼻から接種するインフルエンザワクチン「フルミスト」です。フルミストは、2歳から19歳未満の健康な方が対象です。当院では、従来の注射型ワクチンに加えてフルミストもご用意し、患者さまに合わせた予防方法を提案しています。
鼻から接種できるインフルエンザワクチン
注射の痛みがなく、数秒で完了するのがフルミストの大きな魅力です。特に注射を嫌がるお子さまや、未成年の方にとって安心して受けられる予防接種方法です。
インフルエンザの重症化を防ぐためにワクチン接種は欠かせませんが、「注射が苦手で毎年ためらってしまう…」という子どもや学生さんも多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、鼻から噴霧するタイプのインフルエンザワクチン「フルミスト」です。従来の注射型とは異なり、針を使わずに接種できるため、痛みがなくスムーズに受けられます。
フルミストとは?
フルミストは、海外では広く使われている経鼻インフルエンザワクチン(弱毒性のインフルエンザ生ワクチン)です。日本では「2歳以上〜19歳未満」の健康な方のみを対象に使用されています。

フルミスト:添付文書
経鼻噴霧型ワクチンの特徴
鼻や喉で直接免疫をつける仕組みにより、自然な防御反応を高められるのがフルミストの特徴です。
フルミストは生ワクチンの一種で、鼻の粘膜に直接噴霧して接種します。鼻や喉はインフルエンザウイルスが最初に侵入する場所であり、局所免疫を強化できる点が大きな特徴です。これにより、自然な感染防御機構を活性化し、発症や重症化を予防する効果が期待できます。
注射が苦手なお子さま・未成年におすすめ
注射の痛みや恐怖心を避けられるため、小児や学生さんに特に向いています。毎年の予防接種をためらっていた方も安心して受けられます。

痛みがないから接種しやすい
針を使わないため、心理的負担が少なく、接種を嫌がるお子さまにも安心です。
注射針を使わないため、接種時の痛みはほとんどありません。毎年の注射を嫌がるお子さまでも受けやすく、ご家族にとっても大きなメリットとなります。
効果と対象年齢
フルミストは2歳以上〜19歳未満の健康な方に限って使用できます。それ以外の方は従来の注射型ワクチンをご利用いただきます。
フルミストは、2歳から19歳未満の健康な方が対象です。喘息や免疫抑制状態のある方、妊娠中の方には適さないため、必ず医師の診察を受けてから接種します。効果は注射型ワクチンと同等で、接種から約2週間で免疫がつき、4~5か月持続します。インフルエンザの流行期(12月~翌3月)に備えて、10月から11月中の接種が理想的です。
当院でのフルミスト接種の流れ
完全予約制です。数に限りがありますのでご連絡ください。初めての方でも安心できるよう、当院では診察から接種までスムーズな流れをご用意しています。
①事前に問診・診察を行い、接種適応を確認します。
②鼻にスプレーを噴霧し、数秒で接種完了。
③接種後の安静は不要で、そのまま帰宅可能。
④忙しい方や注射を嫌がるお子さまにとっても受けやすい方法です。
フルミストの料金(*市区町村の助成金対象外の方)
| 料金(税込) | |
| フルミスト | 8,500円 |
豊島区小児インフルエンザ任意接種一部助成対象者の方
当院では、2歳から中学3年生の方が対象です。
| 料金(税込) | |
| フルミスト | 4,500円 |
よくある質問:Q&A
Q1: フルミストって何ですか?
A1: フルミストは、弱毒化した生インフルエンザワクチンを、鼻の粘膜にスプレーで噴霧して投与するタイプのワクチンです。鼻や喉からウイルスが侵入するので、局所の免疫反応を高められる点が特徴です。
Q2: 誰が受けられるのですか?
A2: 健康な状態の 2歳以上~19歳未満 の方が対象です。喘息・免疫抑制状態・妊娠中・それ以外の年齢の方は、従来の注射型ワクチンを選択する必要があります。
Q3: 注射型ワクチンと比べてどう違うの?
A3: 大きな違いは「針を使わない」点で、接種時の痛み・針への恐怖を避けやすいというメリットがあります。さらに、鼻・喉の粘膜からウイルス侵入を防ぐための“局所免疫”を活性化できるという特徴があります。
Q4: 接種後どれくらいで効果が出て、どれくらい持続しますか?
A4: 接種後約2週間で免疫がつき、効果は4〜5か月ほど持続すると言われています。流行期を考えると10月~11月の接種が理想的です。
Q5: 接種当日・当院での流れはどうなっていますか?
A5: 当院では完全予約制です。①問診・診察で適応を確認 → ②鼻にスプレーを噴霧して数秒で接種完了 → ③接種後の安静は原則不要、そのまま帰宅いただけます。忙しい方・注射が苦手なお子さまにも受けやすいです。
Q6: 気をつけるべきこと/受けられない場合は?
A6: 以下のような方には適していない可能性があります:
喘息等の持病があり呼吸機能に問題がある方
免疫抑制状態の方(病気や薬で免疫が下がっている状態)
妊娠中の方
これらに該当する場合は、注射型ワクチンを検討してください。
Q7: 費用はどのくらいですか?
A7: 当院では任意接種の場合、定価として 8,500 円(税込)などの料金を設定しています。さらに、2歳~中学3年生の助成対象者向けには 4,500 円(税込)の設定があります。 ※自治体・年度により助成内容は異なります。
Q8: 大人(20歳以上)の私でも受けられますか?
A8: いいえ。現時点では2歳以上~19歳未満の健康な方を対象とした使用に限られており、20歳以上の方には適用されていません。従来の注射型ワクチンをご案内しています。
まとめ
フルミストは、鼻の粘膜(鼻・喉)にワクチンを噴霧する“経鼻ワクチン”で、針を使わず接種できるため「注射が苦手」な方にも適しています。
接種対象は2歳以上〜19歳未満の健康な方に限定されており、
喘息・免疫抑制状態・妊娠中などの方には適さないため、必ず医師の診察を受けてください。
効果は接種から約2週間で免疫がつき、4〜5か月持続するとされています。
流行期(12月〜翌3月)に備えて、10月〜11月中の接種が理想的です。
当院での接種の流れは、
①問診・診察で適応確認 → ②鼻にスプレー噴霧 → ③数秒で完了。
接種後の安静は不要で、スムーズに受けていただけます。
料金(任意接種対象)についても当院でご案内しております。
2歳〜中学3年生の助成対象者向けの料金設定もございます。

監修:東京都豊島区おなかとおしりのクリニック 東京大塚
院長 端山 軍(MD, PhD Tamuro Hayama)
資格:日本消化器病専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本大腸肛門病学会指導医・専門医・評議員
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
帝京大学医学部外科学講座非常勤講師
元帝京大学医学部外科学講座准教授
医学博士
院長プロフィール