・誰にも言えず、市販薬や我慢でごまかしている人も
・でも原因によっては、放置すると悪化することも
・大腸肛門科の専門医として、よくある5つの原因と治療法を解説します

おしりのかゆみの原因は？

【原因①】肛門周囲の皮膚炎

・トイレットペーパーの摩擦、石鹸やボディソープの刺激
・「ゴシゴシ洗い」はNG、皮膚バリアが壊れてかゆみが悪化
・治療法：保湿＋ステロイド軟膏など、皮膚科治療との連携も重要
・下着の素材・ナプキン・おむつ・洗剤などによるアレルギー反応
・アトピー体質の方は特に注意が必要

【原因②】痔（いぼ痔・切れ痔）によるかゆみ

・かゆみは痔の初期症状であることも
・出血や違和感がなくても、「かゆいだけ」の痔は多い
・治療法：内服薬、外用薬、内痔核の治療（ジオン注射など）など

【原因③】肛門周囲の感染症（カンジダ・最近など）

・蒸れやすい場所なので真菌（カビ）や細菌が繁殖しやすい
・とくに抗生物質の服用後や、糖尿病の方は注意
・治療法：抗真菌薬・抗菌薬などの外用、全身治療

【原因④】肛門の洗いすぎ・ウォシュレットの使い過ぎ

・意外と多い！ウォシュレットによるかぶれ・刺激
・「きれいにしすぎ」が皮膚を乾燥させ、かゆみを引き起こす
・対策：使用を控え、保湿をしっかり

【原因⑤】皮膚がんの初期症状の可能性も

・まれではありますが、パジェット病（乳房外パジェット病）やボーエン病（表皮内がん）といった皮膚がんの一種が、おしりのかゆみや湿疹のような症状として現れることがあります。
・大腸がんの皮膚転移であった経験もあります。その際には、大腸内視鏡検査（大腸カメラ）を受けた方がいいです。

⇒当院の大腸内視鏡検査の特徴

これらは初期にはただのかぶれや皮膚炎と見分けがつきにくく、市販薬で一時的に改善しても再発を繰り返すのが特徴です。長期間かゆみが続く、皮膚が赤くただれている、ジクジクしている、または出血があるといった症状がある場合は、皮膚がんを疑って専門医の診察を受けることが大切です。

こんな症状は要注意！受診の目安

おしりのかゆみがある場合、以下のような症状があるときは、自己判断せず肛門科の受診をおすすめします。
・かゆみが1週間以上続く
・出血やしこり、腫れを伴う泌物やただれがある
・かゆみが夜間に強い
・市販薬で改善しない、悪化する
・痔を指摘されたことがある
肛門のかゆみは原因によって治療法が異なるため、正確な診断が重要です。

当院での診察・治療について

当院「おなかとおしりのクリニック 東京大塚」では、大腸肛門科専門医による診察を行っております。
患者様のお話を丁寧に伺い、必要に応じて視診・触診・肛門鏡検査を行い、正確な診断と治療を行います。
恥ずかしさや不安が少しでも和らぐよう、女性スタッフによる対応やプライバシーに配慮した診察環境を整えておりますので、安心してご相談ください。
毎週火曜日は女性医師による専門外来もあります。

⇒毎週火曜日は女性医師による痔の診察を行っています

まとめ：おしりのかゆみは早めの相談を

おしりのかゆみは、体からの小さなサインです。
「ちょっとしたこと」と放置してしまうと、悪化したり、他の病気が隠れていたりすることもあります。気になる症状があれば、早めに専門のクリニックを受診しましょう。

豊島区・大塚駅から徒歩1分の当院では、おしりの悩みに専門的に対応しています。
「おしりのかゆみが続く」「痔かもしれない」とお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。