2026年2月02日
みぞおちの痛みは、一時的な胃の不調から、早急な受診が必要な病気まで幅広い原因で起こります。
「キリキリ痛む」「押すと痛い」「食後に悪化する」など、感じ方によって考えられる原因は異なり、自己判断が難しい症状のひとつです。
軽い症状でも繰り返す場合や、強い痛み・他の症状を伴う場合は医療機関での確認が重要です。特に、冷や汗や吐き気、血便などを伴う場合には注意が必要です。
・みぞおちが痛いときに見られる主な症状
・考えられる原因となる病気
・すぐ受診すべき危険なサイン
・病院で行う検査や治療の考え方
について、患者さんにも分かりやすく、専門医の視点で解説します。
まずは次の項目で、ご自身の症状に当てはまるものがないか確認してみてください。
みぞおちの痛みの特徴と起こるタイミング
みぞおちの痛みは、痛みの性質や起こるタイミングによって背景が異なることが多く、まずはその特徴を整理することが重要です。
痛みの感じ方
| キリキリ・ズキズキ | 鋭い痛み |
| 重く鈍い痛み | 鈍痛、だるさ |
| 締め付けられる | 圧迫感のある痛み |
強さや持続時間にも個人差があります。また、押すと痛む、体を動かすと悪化するなど、刺激によって変化する場合もあります。
起こるタイミング
| 食後 | 食事の後に痛みが出る |
| 空腹時・夜間 | お腹が空いているときや夜間に強くなる |
| ストレス時 | 精神的な負担がかかったときに悪化する |
これらの情報は、原因を特定するための手がかりになります。
一緒に現れやすい症状
みぞおちの痛みに加えて、吐き気、胸やけ、げっぷ、食欲不振、発熱などが同時にみられることもあります。
注意:痛みの特徴だけで自己判断することは危険です。症状が続く、繰り返す、あるいは普段と違う強い痛みを感じる場合は、早めに医療機関で相談することが大切です。
みぞおちの痛みの主な原因
みぞおちの痛みは、胃や食道の病気が原因となることが多い一方で、 膵臓や胆のうなど、注意が必要な臓器が関与する場合もあります。 ここでは代表的な病名を挙げ、原因の全体像を整理します。
よくある原因:胃・食道の病気
| 病名 | 概要 |
|---|---|
| 胃炎 | 胃粘膜の炎症により、みぞおちの不快感や痛みが出ることがあります。 |
| 胃潰瘍 | 胃の粘膜に傷ができ、痛みが続いたり強くなったりすることがあります。 |
| 機能性ディスペプシア | 検査で明らかな異常がなくても、胃の働きの乱れにより症状が出ることがあります。 |
| 逆流性食道炎 | 胃酸の逆流が関与し、みぞおちの痛みや胸やけの原因になります。 |
注意したい原因:膵臓・胆のうの病気
| 病名 | 概要 |
|---|---|
| 急性膵炎 | 膵臓の炎症が原因となり、みぞおちの痛みとして現れることがあります。 |
| 胆石症・胆のう炎 | 胆道系の異常が原因となり、みぞおちの痛みにつながることがあります。 |
その他の原因
- 虫垂炎
- 心臓の病気
- 強いストレスや自律神経の乱れ
危険なみぞおちの痛み|すぐ病院へ行くべきサイン
みぞおちの痛みの多くは緊急性の低いものですが、なかには 早めの受診や緊急対応が必要なケースもあります。 次のような症状を伴う場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。
- 我慢できないほどの強い痛みが突然出た
- 痛みが時間とともに強くなる、または長時間続いている
- 冷や汗、顔面蒼白、強い不安感を伴う
- 息苦しさ、動悸、胸の圧迫感がある
- 吐き気や嘔吐が強く、食事や水分が取れない
- 発熱を伴う、または急に体調が悪化した
- 血便や黒っぽい便が出た
これらの症状がみられる場合、みぞおちの痛みの背景に 重い病気が隠れている可能性も否定できません。 特に、これまでに経験したことのない痛みや、急激な変化がある場合は注意が必要です。
みぞおちの痛みに対する検査と診断
みぞおちの痛みが続く場合や、原因がはっきりしない場合には、 医療機関で検査を行い、痛みの原因を精査します。 症状や経過に応じて、必要な検査を組み合わせて判断します。
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)
食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。 炎症や潰瘍、出血の有無などを確認でき、 みぞおちの痛みの原因を調べる際に重要な検査のひとつです。
腹部エコー(超音波検査)
お腹に超音波を当てて、臓器の状態を確認する検査です。 膵臓や胆のう、胆管などの異常を調べる際に用いられ、 体への負担が少ないのが特徴です。
血液検査
炎症の有無や臓器の状態を数値で確認する検査です。 膵臓や肝臓の異常、感染症などが疑われる場合に参考となります。
これらの検査結果を総合的に判断し、 みぞおちの痛みの原因や重症度を評価します。
みぞおちの痛みへの対応と日常生活のポイント
みぞおちの痛みの治療は、原因となっている病気や状態に応じて異なります。 そのため、まずは原因を確認したうえで、適切な対応を行うことが基本となります。
治療の基本的な考え方
胃や食道の病気が原因の場合には、胃酸の影響を抑えたり、胃の働きを整えたりする治療が行われます。 一方、膵臓や胆のうの病気が疑われる場合には、状態に応じて専門的な対応が必要になることがあります。 いずれの場合も、症状や検査結果をもとに医師が総合的に判断します。
日常生活で気をつけたいポイント
- 食事は一度に食べ過ぎず、規則正しくとる
- 脂っこい食事や刺激の強い食品は控えめにする
- アルコールの摂取は体調に応じて調整する
- 十分な睡眠をとり、過度なストレスを避ける
また、市販薬を自己判断で使い続けることで、症状の把握が遅れることもあります。 痛みが続く場合や繰り返す場合には、医療機関で相談することが大切です。
当院での診療の流れ
みぞおちの痛みで受診される方が、安心して相談できるよう、 当院では症状や経過を丁寧にうかがい、必要に応じて検査を行っています。
1.ご予約・受付
ご予約のうえご来院いただくことで、待ち時間をできるだけ少なく診療を行っています。 初診の方もお気軽にご相談ください。
2.問診・診察
痛みの出方や続いている期間、これまでの経過などを確認し、 医師が診察を行います。気になる症状は遠慮なくお伝えください。
3.必要に応じた検査
症状に応じて、胃カメラや腹部エコー、血液検査などを行い、 みぞおちの痛みの原因を確認します。
4.診断と説明
検査結果をもとに、現在の状態や考えられる原因についてわかりやすく説明し、 今後の対応方針をご案内します。
東京都豊島区「おなかおしりのクリニック 東京大塚」では、経験豊富な日本消化器内視鏡学会認定専門医が、丁寧な診察と的確な診断で、患者様一人ひとりに寄り添った最適な治療を提供いたします。 みぞおちの痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。


監修:豊島区 おなかとおしりのクリニック 東京大塚
院長 端山 軍(MD, PhD Tamuro Hayama)
資格:日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本大腸肛門病学会専門医・指導医・評議員
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
がん治療認定医
帝京大学医学部外科学講座非常勤講師
元帝京大学医学部外科学講座准教授
医学博士 など
院長プロフィール