2025年6月30日
ある日突然、赤い便が出た。これって大丈夫?
「いつもと違う…」「便が真っ赤!」
そんなトイレでの突然の異変に、不安を感じたことはありませんか?
赤い便=血便の可能性があります。
実際に、タレントの桑野信義さんとの対談でも「便の異変に気づくことの大切さ」が話題になりました。自分の便の色や状態を知ることが、健康管理の第一歩なのです。
血便は、痔などの良性疾患から、大腸がんのような重篤な病気まで、幅広い原因が考えられる重要なサインです。この記事では、血便の原因・考えられる疾患・受診の目安について、消化器内科専門医、内視鏡専門医がわかりやすく解説します。

血便とは?便に血が混じる症状
血便とは、便に血が混じる・血が付着している・便が赤く見える状態のことを指します。
出血の場所や量によって、色や状態が変わります。
下記の表は、参考程度にお考え下さい。
便の色 主な出血部位 考えられる疾患
鮮やかな赤色(鮮血) 直腸~肛門 いぼ痔(内痔核)切れ痔(裂肛)、直腸ポリープ、直腸癌
暗赤色 大腸(S状結腸〜上行結腸) 潰瘍性大腸炎、虚血性腸炎、大腸がん、大腸ポリープ
黒色(タール便) 胃・十二指腸など上部消化管 胃潰瘍、胃がん、十二指腸潰瘍
血便の原因となる主な病気
1. 内痔核(いぼ痔)
・最も多い原因。排便時に出血し、便に鮮血が付着。
・痛みを伴わないことも多いが、ひどくなると嵌頓して痛みが出ることも。
2. 裂肛(切れ痔)
・トイレットペーパーに血がつく程度。便秘や下痢が続く人に起こりやすい。
・排便時の強い痛みがでるのが特徴。
3. 大腸ポリープ
・良性の腫瘍だが、大きくなると出血することも。
・一部は大腸がんの前段階(腺腫)であるため注意。
4. 大腸がん
・初期は無症状が多く、血便だけが唯一のサインであることも。
・便潜血検査で陽性になることもある。
5. 潰瘍性大腸炎・クローン病(炎症性腸疾患)
・若い世代にも多く、血便・腹痛・下痢が持続する。
・難病指定されている病気で、消化器専門医による治療が必要。

血便とともに見られる要注意症状
以下の症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
・繰り返す血便
・体重減少・食欲不振
・慢性的な下痢・腹痛
・発熱を伴う便意
・便が細くなっている
・貧血の症状(立ちくらみ、息切れ、疲労感)

血便が出たら、いつ病院へ行くべき?
「痔だと思って放置していたら、実は大腸がんだった…」
というケースも少なくありません。
一度でも血便が出たら、内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることが早期発見のカギです。
➤ 桑野信義さんとの対談記事はこちら
「便の変化を放置せず、病院へ行く勇気が大事」…そんなメッセージを込めた内容になっています。
当院では、鎮静剤を使った苦しくない大腸カメラを行っています
「検査が怖い」「痛そう」
そんな不安を抱える方も多いですが、当院では鎮静剤を使用した苦痛の少ない胃内視鏡検査(胃カメラ)・大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を行っております。また、AI技術を活用した病変検出支援システム(Olympus社 Endo BRAIN)も導入しており、早期発見・早期治療に力を入れています。
➤当院の大腸カメラ検査の特徴はこちら
➤当院が豊島区の大腸カメラおすすめ医院として紹介されました。

まとめ|血便は見逃してはいけない体からのサイン
血便は、単なる痔かもしれませんが、命に関わる重大な病気の初期症状であることもあります。
「見なかったことにせず、大腸肛門病専門医に相談すること」が何より大切です。
おなかとおしりのクリニック 東京大塚では、
消化器と大腸肛門の専門医が丁寧に診察し、必要な検査をご提案します。