おしりの悩みに効く漢方薬|痔・下痢・便秘に優しい治療法とは?|豊島区大塚の内科・消化器内科・肛門科・内視鏡|大塚駅南口1分|おなかとおしりのクリニック 東京大塚

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おしりの悩みに効く漢方薬|痔・下痢・便秘に優しい治療法とは?

おしりの悩みに効く漢方薬|痔・下痢・便秘に優しい治療法とは?|豊島区大塚の内科・消化器内科・肛門科・内視鏡|大塚駅南口1分|おなかとおしりのクリニック 東京大塚

2025年7月02日

おしりの悩みに効く漢方薬|痔・下痢・便秘に優しい治療法とは?

「おしりから血が」「おしりが痛い」「下痢が止まらない」「便秘がつらい」
そんな、おしりやおなかの悩み、実は多くの方が抱えています。
特に女性は「恥ずかしくて病院に行きにくい」と我慢してしまうケースも少なくありありません。

そこで、注目されているのが、おしりに優しい「漢方薬」です。大腸肛門病専門医が推奨する漢方薬治療とはどのようなものあのでしょうか?

この記事では、痔(いぼ痔・切れ痔・あな痔)や下痢、便秘によるおしりの不調に効果的な漢方薬とその活用法について解説します。

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漢方薬の考え方とは?〜“体質”を見て処方〜

漢方では、病名よりも「体質」や「バランスの乱れ」に注目します。
よく登場する体質の分類は以下の通りです:
実証(じっしょう)タイプ:体力があり、熱っぽく、便秘がち
・虚証(きょしょう)タイプ:体力がなく、冷えやすく、下痢しやすい
・中間証:その中間、環境によって揺れ動くタイプ
つまり、「同じ便秘」でも人によって処方する漢方薬は違うのが特徴です。

なぜ漢方薬が「おしりの悩みに」に効くの?

漢方薬は体の「めぐり」や「冷え」「炎症」など根本的な体質改善を目的とした治療法です。痔などの肛門不快感は、生活習慣病の乱れ・便秘・冷え・血流の悪さなどが原因として考えられるため、漢方薬治療が体質ごと整えるアプローチとして注目されています。

💊肛門科でよく使われる漢方薬5選

当院でも実際に処方している、肛門にやさしい代表的な漢方薬をご紹介します。

①乙字湯(おつじとう)

・【効果】:いぼ痔、おしりからの出血、おしりの腫れ、おしりの痛みに効果的
・【特徴】:痔に対する漢方の代表格。炎症を抑え、血行を促進します。
・【こんな方に】:排便時におしりから出血する。痔が痛い。ストレスが多い。

配合されている生薬には、それぞれに役割があります。
柴胡(さいこ)と黄芩(おうごん)は、ストレスによる体調の乱れを整え、炎症を抑える働きがあります。
当帰(とうき)は、血行を促進し、冷えや月経不順の改善に役立ちます。
大黄(だいおう)は、腸の動きを促し、便秘の解消に効果があります。
升麻(しょうま)は、内臓を引き上げる作用があり、痔の脱出や下垂傾向の改善に用いられます。
このように、乙字湯は体質や症状に合わせて、痔だけでなく全身のバランスを整えるように働きかける処方です。

②桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)

・【効果】:下痢、便秘、おなかの張りなどの改善
・【特徴】:お腹の調子が整えることで、おしりの負担を軽減する
・【こんな方に】:便秘と下痢を繰り返す。お腹がゴロゴロする。

桂皮(けいひ)は、体を温めて血行を促進し、冷えによる腹痛や下痢を和らげます。
芍薬(しゃくやく)は、 筋肉の緊張をやわらげる作用があり、腹部のけいれん性の痛み(さしこむような痛み)に特に効果的です。
甘草(かんぞう)は、炎症を抑え、痛みを和らげます。また他の生薬とのバランスをとり、作用を調和させます。
生姜(しょうきょう)は、 胃腸を温め、消化機能を助けます。また吐き気や腹部の冷えにも有効です。
大棗(たいそう)は、 胃腸の働きを整え、精神的な安定にも関わります。体を滋養する効果もあります。

③半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

・【効果】:下痢、便秘、おなかの張りなどの改善
・【特徴】:お腹の調子が整えることで、おしりの負担を軽減する
・【こんな方に】:便秘と下痢を繰り返す。お腹がゴロゴロする。

半夏(はんげ):吐き気や消化不良を改善する。
黄芩(おうごん):炎症を抑え、胃腸の機能を調整する。
生姜(しょうきょう:上記参照
人参(にんじん):体力を回復させ、胃腸の働きを助ける。
甘草(かんぞう):上記参照
大棗(たいそう):上記参照
黄連(おうれん):炎症を抑え、胃腸の働きを調整する。

④大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)

・【効果】:便秘や便秘に伴う症状を改善する薬
・【特徴】:自然な排便を促すことで、肛門への刺激を減らします。
・【こんな方に】:慢性便秘でいきこむことが多い。ほかの薬で効果がない。

大黄(だいおう)甘草(かんぞう)のわずか2つの生薬で構成されており、作用がはっきりしているのが特徴です。

⑤桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

・【効果】:女性の痔、月経関連の肛門痛、便秘に効果的
・【特徴】:「瘀血(おけつ)」と呼ばれる血流の滞り作用する
・【こんな方に】:生理前におしりが痛む。ストレス型便秘。

桃仁(とうにん)という桃の種が含まれており、血流を改善し、気持ちの高ぶりやイライラを落ち着かせる作用があります。
大黄(だいおう)という下剤成分が比較的多く含まれているため、体質によってはお腹がゆるくなることもあります。服用量は体調にあわせて少しずつ調整しながら使用するのがおすすめです。

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痔の手術で用いられる漢方薬

あまり知られていませんが、実は漢方がルーツになっている意外な薬があります。最近、痔の治療では日帰り手術が主流となっており、その際によく使われるのが「ALTA(ジオン)」という注射薬です。
このジオン、実は中国の伝統的な漢方薬「消痔霊(しょうじれい)」が元になっており、日本では成分の一部を改良して医薬品として開発されました。いまや、痔の治療には欠かせない薬となっています。
当院でも、ALTA(ジオン)を用いた「四段階注射法」による日帰り治療を行っており、手術を避けたい方にも大変好評です。
☞当院のひあまり知られていませんが、実は漢方がルーツになっている意外な薬があります。最近、痔の治療では日帰り手術が主流となっており、その際によく使われるのが「ALTA(ジオン)」という注射薬です。このジオン、実は中国の伝統的な漢方薬「消痔霊(しょうじれい)」が元になっており、日本では成分の一部を改良して医薬品として開発されました。いまや、痔の治療には欠かせない薬となっています。当院でも、ALTA(ジオン)を用いた「四段階注射法」による日帰り治療を行っており、手術を避けたい方にも大変好評です。
当院の痔の日帰り手術(ジオン注射)

漢方薬を使う際の注意点

1.自己判断での長期服用はNG
 体質が変化すれば、薬も変えるべきです。
2.下痢止め・便秘薬との併用に注意
 効果が相殺されることもあるため、医師と相談を。
3.市販品より医療用をおすすめ
 病院での処方は体質に合ったものを選べますし、保険適用も可能です。
★4. 必要に応じて、胃カメラ・大腸カメラ検査も推奨
 便秘や下痢の原因が大腸ポリープや炎症性腸疾患であるケースもあります。
 当院では、痛みの少ない胃内視鏡検査・大腸内視鏡検査を行っており、症状の背景に重大な疾患がないかをチェックすることができます。

当院の大腸カメラの特徴

当院での取り組み|西洋医学+漢方のハイブリッド診療

東京都豊島区にある「おなかとおしりのクリニック 東京大塚」では、西洋薬と漢方薬の両方の利点を生かした診療を行っています。
漢方薬だけでは不安な方:内視鏡(胃カメラ、大腸カメラ)・血液検査で西洋医学的チェックも可能
★- 便秘・下痢が続く方には大腸カメラもご案内可能:原因を明確にすることで、より適切な漢方薬の選択にもつながります
できるだけ薬を減らしたい方:体質改善による再発予防のご提案も
女性医師による相談対応も可(火曜日限定):デリケートなお悩みにも対応します

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